[JEAN] 催眠術師から見たクトゥルフ神話TRPG

どうもジャンです(^ρ^)

 

私あまり催眠術師とは名乗っていないのですが、どうもマジックyやメンタリズムをする人というよりは「催眠術の人!」ってイメージが近いらしく、また説明するとタイトルの文字数が長くなるので、今回は「催眠術師」という体でツラツラと書いていきます。

きっかけは、最近新しく催眠術に関するレクチャー(所謂教本)を書こうと思い、現代催眠に関する研究をまとめた本を読んでいました。

The Oxford Handbook of Hypnosisという、オックスフォード大学出版の本です。

 

そこで、スクリプトの例があったので、それを少し翻訳していたわけです。

あ、スクリプトってのは台詞のことで、催眠術をやる上である程度先に台詞を作っておくのは必須の技術だったりします。実際に催眠術を掛ける時はほぼアドリブになるので一見「いらない子」のようですが、スクリプトを組んでおくことで掛けている途中の進行度がわかりやすくなりますし、途中経過すべきチェックポイントや最終的な目標、着地点を把握するためにはやはり必要なモノです。

この辺はTRPGのシナリオにもにているかもしれませんね。私はキーパーをしたことが無いので詳しくはしりませんが、細かい描写がKPに委ねられているシナリオに近いものがあると予想しています。

 

で、クトゥルフ神話TRPGってやっぱり元々英語圏の話がベースになっているんだなぁ…と思ったのは「そして、あなたは気づくでしょう…」というフレーズが多い事によります。

英語の催眠術のスクリプトにも訳すとこんな感じになる言い回しが沢山あります。

その後起こることに対する期待を高める様な使い方にも見えますが、単純に文法的にSVO節なだけとも言えます(^ρ^)

 

「気がつくとあなたは…」という言い回しもシナリオ中によく耳にしますが、これもやはり催眠術のスクリプトでよく…ry

 

そして、私はあることに思い至りました…

TRPGプレイヤーはこの言い回しに慣れていて、違和感を強く感じないのであれば、TRPGのシナリオに催眠術のスクリプトを埋め込めるのではないかと…

 

かつて、アメリカの精神科医で天才的な催眠術師でもあるミルトン・エリクソン博士という方がいました。

この方の使う催眠術は多くの人がイメージする「あなたはだんだん眠くなる」というタイプのものではなく、聞いただけではそれが催眠術なのかが分からない小話や雑談をするだけで被験者を催眠状態にさせることが出来たと言われています。

 

会話や小話の中に催眠状態にするために必要な暗示ワードを埋め込んで、話し方を調整して被験者を催眠状態にするという、現代でも再現性の低い方法が使われています。

特に日本語では難しいと言われている方法ですが、私はどうも相性が良かったのか出来てしまっているので、シナリオと関連性があって尚且つ適切なスクリプトが組めたら、TRPGに参加しつつ催眠術に書かれるという何とも怪しいプレイが出来るかもしれません。

 

ちなみに、催眠術に付いては多くの誤解がありますが、TRPGのプレイ中に催眠術に掛かったとしても、自我を失うとか、術者の言いなりになるとかということはまず有りえません。

あるとしたら、キャラクターへの没入感が非常に高くなる、ストリーがよりリアルに感じるってくらいだと予想されます。

もし深い催眠状態にまで入れば、自分が演じるキャラクターが腕にダメージを受けたら、実際に腕の感覚が少し鈍くなるってことも起きるかも知れません。

他にキャラクターが「喋れなくなる」という状況が置きた場合、実際に「喋れなくなる」ということが一時的に起きる可能性もあります。(喋れなくなるという暗示は深い催眠状態でなくても起きるので、ショーなどでは序盤でよく見られます)。

 

かなりリアリティのある、本当の意味でのロールプレイが出来るのでは無いでしょうか?

 

まぁ、まず専用のスクリプトが埋め込まれたシナリオが必要ですし、それがあったとしてもKPに適切なスキルが必要なので、実際に出来るかは未知数ですがね!

万が一うまい具合にそんなシナリオが出来たらまたここで発表します。出来たらですよ?(笑)

 

そして、実際にそれを運用しようと思うと私がKPとして入る必要あるので、その頃にはKPが出来るようになる必要がががガガガガガガガ…

 

 

 

(JEAN)


補足:

本来はメンタリズムの分野には純粋なトリックや催眠術等も含まれるのですが、日本では某Dから始まる名前のメンタリストが原因で「メンタリズム=純粋な心理学的手法」という認識が全国民レベルで植え付けらています。

最近では心理学的な手法をベースにすることも珍しくなくなったので、完全な間違いではありませんが…

メンタリズムに対して、「ただのマジックじゃないか!?」という人も居ますが、1900年初頭の伝説的なメンタリストであるセオドール・アンネマンが残した”Mentalism is the grown up form of magic“(メンタリズムはマジックの発展した形)という言葉通り、マジックをベースにしているのでその指摘も間違いではありません。

マジシャンとメンタリストの差に付いては話すと長くなるので、こちらの投稿でも見て下さい(^ρ^)

 

また、メンタリストは元々「心霊商法で荒稼ぎしている詐欺師」を指す蔑称でもあります。元霊能力者(詐欺師)が主人公の海外ドラマのタイトルが『THE MENTALIST /メンタリスト』なのも、そういった背景があるからです。

催眠術の技術は、古来より魔術系の儀式や降霊術等で催眠術が発見される前から組み込まれていたという話もあるくらいで、メンタリズムとは切っても切れない縁があったりします。

 

催眠術についても少し…

日本で現在一般的に売られている本で『現代催眠原論』と一部の翻訳本を除き、2006年頃にほぼ否定された理論をベースに書かれているのであまり参考になりません。

ただ、理論が否定されただけで技術としては使えなくは無いので、テレビに出ているような有名な方も古い理論のまま運用しているというのが現状です。

古い理論では催眠術の成功率は下がるものの、多人数を相手にやるステージ催眠では掛かりやすい人だけを選べるのであまり問題にはなりませんし、私自身もショーでやる際は古い手法をベースに現代風のアレンジをほんの少し加えたものをよく使っているくらいです。

 

催眠術師の知識が古いままかどうかは、「トランス」或いは「変性意識」という言葉を多用したり強調しているので直ぐにわかると思います。

特に変性意識説と言うものは比較的最近、2006年頃にほぼ否定されていますが日本語で販売されている書籍でそのことについて触れているものはほぼありません。

また、更に新しい研究では、今まであった仮説の折衷案的なものをベースにしていますが、何れにせよこの2つのワードはほぼ見かけなくなりました。この2つの単語をやたら多用している人を見かけたら、「情報古いぞ…」とトグサの声で脳内再生して生暖かい目で見て下さい。(『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』の台詞より)

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